そもそもインフレターゲット2%とかわけわからんことをずっと言っていたわけですが。
景気が上がるとインフレになるのを、インフレになれば景気が上がるのだとして、金融政策でインフレに誘導しようとしていたのですが、実際にはインフレにはビクとも動きませんでした。
本当にインフレが2%なんかになったらいろいろ大変なので、私は「馬鹿なことを言うな」と怒っていたのですが、まったくインフレにならなかったので他の人は相手にしていませんでした。
しかし、日銀が、黒田総裁が何をやってもインフレにはならなかったのに、いろいろな世界の問題で今、インフレになってきました。
黒田総裁としては、今まで言っていたことが実現しそうなので嬉しかったのでしょうが、やはりみんなも実際にインフレになって来て怒り始めてしまいました。
今回失言と言われていることは、実はずっと黒田総裁が言っていたことです。それは実は、黒田総裁が庶民の心が分かっていないとか、そういう感情的な話ではないのです。景気上昇の結果ではないインフレは本当に悪いだけのインフレで、これは人々は受け入れられないのです。今回コロナやウクライナなどで特に分かりやすく「景気上昇の結果ではないインフレ」が起こったので、景気上昇の結果ではないインフレは本当に悪いだけのインフレで、これは人々は受け入れられない、と言うことが分かってもらえたと思います。金融政策でインフレターゲットへ誘導するのもこれと同じです。日本経済はインフレターゲットを忌避して結果としてインフレにしませんでした。これは日銀総裁への日本経済の答えなのです。しかしインフレターゲットを忌避するために日本経済はさらに疲弊すると言う代償を払っています。日銀総裁は大変な間違いをおかしたのです。
この今の状態が景気浮揚につながるとは思えないことからも、黒田総裁がやろうとしていたことは間違いだったと分かるのではないでしょうか。とは言え、ここまでの流れを見るに、結局失敗した状況を現実にしなければ本当の間違いが何なのか気づいてもらえない、と言うことだと、また間違いを続けることになるのでしょうか。酷くなり過ぎてどうすれば良いのか分からないのですが、とりあえずまずは黒田総裁の辞任、アベノミクスの払しょくは必要だと思います。